理念
マナ英才学院では、脳の臨界期を前提に本能的快を利用しながら知性を刺激し 自分の力で考える知能教育を行っています。
マナ英才学院は、京都で唯一の知能研究所(知研)認定教室です。
1) 脳の臨界期
動物の脳において、学習によって発達する部分には習得可能な期限(臨界期)があるといわれています。
よく知られている現象として、動物行動学者コンラート・ローレンツの発見した「刷り込み」があります。
ハイイロガンのヒナは「自分の近くを動くもの」を本来の親ガモの代わりに親として認識してしまい(刷り込み)孵化後一定の期間が過ぎてしまうとそれが修正不可能となってしまうのです。
人間にも言語表現や絶対音感などの習得には臨界期があると言われています。ここに幼少期教育の必要性が存在するのです。
ただし、次の点に注意しなければならないでしょう。
①古くは心理学者ハーロウや精神分析医スピッツの指摘する幼少期における親の愛の重要さです。
「その後の人生での経験も、当然パーソナリティの形成に影響するが人生の最早期の愛情と世話の重要さに比べると、その比重は年齢とともに小さくなる。」(「パーソナリティ障害」岡田尊司著 PHP新書)保護者の愛情なくして早期教育は成り立ちません。
②脳の(神経)可塑性(変化できる、柔軟な、修正できる性質)を否定するものではないということです。
矯正教育や精神分析療法・心理療法の有効性はすでに確認されています。
また「生まれつき脳や知能に問題をかかえる人や、脳に損傷を受けた人も脳が構造を変え、失われた機能を果たす新しい方法を見つけることができる」(「脳は奇跡を起こす」ノーマン・ドイジ著 講談社)といういくつかの事例に注目しなければなりません。さらに近時の脳科学のめざましい発達はいろいろな治療を可能にしていくことでしょう。
しかし、それらは早期教育の価値を高めることはあっても低めるものでは決してありません。
2) 本性的快
私どもは脳の働きを知性(知能)と本性(本能)に分けて考えております。
本性は遺伝子に組み込まれた行動のパターンであり、生後学習によって発達する部分は知性に比べて少ないのは事実です。
しかし、本性には知性の学習活動を活性化させる重要な役割があります。
すなわち本性が健全でなければ知性の発達は望めないでしょう。
知性の発達を促す本性の重要な働きは模倣反射や探究反射などです。
そしてそれが満足されたとき生ずるものが「本性的快」です。
知能研究所前所長で脳生理学者の故千葉康則氏は「快脳論」の中でこのことを説明されておられます。
ノーベル賞受賞者達(特に自然科学系)の話を聞いていても「研究は楽しい」と異口同音に言われております。
「子どもの脳は英語や数学を学ぶ潜在的認知能力を持っているが、情意の部分で十分にその認知能力を駆動してやらなければ、行動が起こるはずもない。それらを学ぶのは『楽しいから』ではないか。地球を遠く離れた小惑星にあやまたず探査衛星を送り込む計算は冷静な理性のたまものではあるが、その行為はまた、未知の世界に何があるのかを知ろうとするわくわくするような興奮に動機づけられた快楽追求の行為でもあるだろう。」
(快楽の脳科学 廣中直行著 NHKブックス)
「本性的快の追求と獲得」という本性活動を利用しなければ特に幼少期教育は成り立たないのです。